スライス加工
私たちの切断技術は20年前の水晶バルクの遊離砥粒切断からスタートし、当時では非常に薄いとされていた80μmの薄板化技術を構築、また、太陽電池用シリコンウェハー市場(単結晶・多結晶)には2002年から本格参入し、2009年には現在では既存技術として世界中に知られているダイヤモンドワイヤーを用いた固定砥粒切断の量産技術を世界に先駆け構築致しました。また、他社との差別化を図るべく、細線化技術の構築に努めております。2009年スタート当初、ワイヤー径φ120μm、ダイヤモンドサイズ15-25μm(トータル切代150μm)でスタートした切断技術も現在ではワイヤー径φ60μm、ダイヤモンドサイズ6-12μm(トータル切代75μm)と当時の半分まで低減することが可能となりました。
現在は国内外のお客様から好評を頂くと共に、太陽電池用シリコンウェハー加工で培った固定砥粒切断技術を新市場へ展開しております。
主には難削材で知られる単結晶SiCやサファイア、各種セラミックス、また金属材料にも展開しております。今後ますます切断技術の需要は増すことが予測されておりますのでお客様のニーズにお応えできるよう日々加工技術の向上に努めてまいります。
各種材料の切断技術でお困りのことが御座いましたら遊離砥粒、固定砥粒どちらの工法も御座いますので是非当社までお問い合わせください。
マルチワイヤーソー
マルチワイヤーソーとは、被加工物を下降テーブルに固定させ、ガイドローラー上を高速走行するワイヤー工具に対して押し付けてスライス加工する装置です。ガイドローラーは、加工したい製品厚みに合わせたピッチで溝が形成されています。ピッチによって、数十本~千本のワイヤーを巻き付けることが可能です。
ワイヤー工具は、φ0.10~0.20mmのピアノ線上に砥粒(主にGC砥粒)をかけながら加工する遊離砥粒方式、またφ0.05~0.20mmのピアノ線上にダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで固定した固定砥粒方式(主に電着ワイヤー)の2方式を採用しております。
マルチワイヤーソーとは
ダイヤモンドワイヤーイメージ
主な対応素材
窒化アルミ AlN / アルミナ Al2O3 / サファイア /炭化ケイ素 SiC/銅 Cu/モリブデン Mo/タングステン W/銅モリブデン/銅タングステン/ 石英ガラス / ニオブ酸リチウム LiNbO3 / タンタル酸リチウム LiTaO3 / チタン酸バリウム BaTiO3 / ジルコニア ZrO2 /窒化ケイ素 Si3N4 /超硬材(SK材)/ セラミックマトリックス複合材料 (CMC)
加工事例
サイズ/ 仕様例 | |
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外径 | φ1~φ200/~L300 |
厚み | t0.080~12.000 ※マルチワイヤーソーの場合 |
厚み精度 | t±0.010~ |
マルチワイヤーソーを用いて切り込み加工やダイシング加工も行っております。
※左記画像はワインボトルに切り込み加工を施した名刺立てです。